AIエージェント開発の悩みを解決!Agent Scriptとハイブリッド推論のすすめ
※本記事は2025年10月13日に米国で公開された Introducing Hybrid Reasoning with Agent Script の抄訳です。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。 企業のワークフローをAI化するうえで特に難しいのが、柔軟性と厳密性の両立です。大規模言語モデル(LLM)は自然言語の解釈に優れ、対話形式の柔軟なやり取りを可能にしますが、企業が行う返金処理や融資申請といった重要業務では、厳格に定められた一連の処理手順に従うことが求められます。 推論チェーンの弱いAIエージェントは現場で役に立ちませんし、構造のない複雑な設定は開発者に大きな負担をかけます。この問題は、LLMの創造性だけでは解決できません。企業のワークフローの厳密性をAIに組み込める、新たな言語が必要です。 Salesforceが先日発表したAgent Scriptは、まさにこの課題を解決します。Agent Scriptは、Agentforce 360プラットフォーム上で稼働するAIエージェントを人に理解しやすい形式で記述できる新たなスクリプト言語です。高レベルの宣言型ドメイン固有言語(DSL)で、プログラム的に厳密なAIエージェントを実現します。 Atlas推論エンジンによるハイブリッド推論 今回のリリースの最注目ポイントは、強化されたAtlas推論エンジンです。設定可能になった新しいAtlas推論エンジンは、LLM本来の創造性と、構造化されたビジネスロジックの確実性を併せ持つハイブリッド推論を通じて、AIの柔軟性と企業のワークフローの厳密性を両立させる、予測可能で信頼性の高いAIエージェントを実現します。 Agent Scriptは、この推論エンジンの力を最大限に活かすポータブルな表現言語です。条件付きロジックや、正確なツール利用、ガイド付き制御によって、AIエージェントの動作を確実に定義できます。しかも、Agent Scriptは新しいエージェントビルダーでの開発だけでなく、各種IDE内のAgentforce Vibes(英語)でも利用できます。 トピック、アクション、引き継ぎ Agent Scriptは、コンパイル型言語です。記述されたAIエージェントのスクリプトを直接実行するわけではありません。その代わりに、「エージェントグラフ」という構造化された仕様を生成し、それをAtlas推論エンジンで処理します。この仕組みによって、AIエージェントはリフレクション(内省)ループやマルチトピック、マルチエージェントの連携を開発者の指定どおりに実行します。 スクリプトの基本になるのは、業務ロジックをカプセル化するトピック(topic)ブロックです。ここに、AIエージェントの動作を制御する条件分岐、ルール、引き継ぎなどを定義します。 では、天気予報(Weather Forecast)のトピックをAgent Scriptなしで定義する方法を見てみましょう。まずAIエージェントへの指示を記述し、実行できることと実行できないことを指定します。今は指示文のなかで変数を使えますが、それらをアクション出力に割り当てる必要があります。さらに、「このトピックでは何を扱わないか」も明示的に指定しなければなりません(たとえば、現在の天候情報は提供しない等)。リクエストに対して適切なトピックを選ぶ作業は、LLMに一任されます。 この場合の指示文の例は、以下のようになります。 Deliver comprehensive weather forecasts tailored to user needs. First, call the Get_Weather_Forecast action with {$User_City} and {$User_Country} if available. Include forecast_days parameter (1-14 days) and set […]
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